2012年6月21日木曜日

我流

当店は畳のサイドメニューとして襖の張替えも扱い始めて10年が経ちました。

本格的に習ったわけではなくてほとんど我流です。

とはいえ、料金を頂いて収める以上100%でなければ、畳の注文までなくなってしまう…
の一心で絶えず技術の向上を目指しました。

結果、(軽い自慢話になってしまいますが)綺麗に早い納期で仕上げることが可能になりました。

例えばですが、うちは襖は板襖の割合がとても高い地域です。
つまり建具屋さんの作る襖ですね。

その板襖も、骨襖と同じように、中に薄い和紙で下貼り(袋貼)しないとクロスのような平面な
味気ない仕上りだったり、早い年数でベニヤのアクが表面に出てきたりします。

でも貼替えで古い襖を剥がしてみると9割りくらいは下貼りは省略されています。
スピードとコストが最重視される時代を反映していると思います。

何人かの知り合いの襖屋さん、表具屋さんがいますが、聞くとその人たちもほとんどの場合
下貼りはしないそうです。
襖やってる人なら分かるのですが、下貼りすると渕際の接着面がどうしても荒れるんですね…
凸凹に…
お客さんにこの凸凹は中に紙貼っているからどうしても跡が出るのです…」などと
言い訳のような説明するくらいなら、下貼りしないで施工しようというわけです。

でも私としては、下貼りした時のフワッとした優しい紙の風合いはどうしても出したい、
しかし、貼り跡は荒れないように仕上げたいという一心で試行錯誤の末、ついに満足のいく
方法を見つけました。




内装関係者としては画像のような斜めの明かりは神経がピリピリします。
この新鳥の子の白無地系の襖を下貼り有りで施工すると、このような斜めの明かり
におくと普通は渕際がかなり荒れて見えますが…



さらにアップ!




斜め明かりに置いても下貼りしてあるかどうかパッと見た感じ分からないぐらいのところ
まで完成しました。
 
何といっても、襖紙が直接本体に接着しいてるのが3mmですから荒れようがありません。
接着面、同業者驚きの驚異の3mmです。
はがれて来ないか? 同業者に良く聞かれますか、はがれない貼り方を、我流ですが見つけました。

マニュアル本の通りのやり方だとほぼはがれます。
我流パワーです。

この方法を見つけて4年程度ですが、更なる進化を目指します。




以上自慢話でした。




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