2012年6月27日水曜日

映像

プロモーションビデオできました。

義理の弟が、試作だとかで、作ってくれました。


内容は…

綺麗に、それらしく作りこまれてます。
実際はそんなにいいもんではないのですが、イメージはイメージとして、まとまっているようです。

実際はインタビュー映像も結構撮ったのですが、身内だとだめですね。
なんとなく気恥ずかしくて、いい事言えません。グツグツでした。

結局、ネタ、以前に書いたブログから引っ張ってきてまとめたようで、
BGMと相まってまとまったものになりました。
うまいこと考えたな…

恐るべし! 編集!!



粗末なものがうつってますが、よろしければ見て笑ってやってください。

               ↓
              

2012年6月21日木曜日

我流

当店は畳のサイドメニューとして襖の張替えも扱い始めて10年が経ちました。

本格的に習ったわけではなくてほとんど我流です。

とはいえ、料金を頂いて収める以上100%でなければ、畳の注文までなくなってしまう…
の一心で絶えず技術の向上を目指しました。

結果、(軽い自慢話になってしまいますが)綺麗に早い納期で仕上げることが可能になりました。

例えばですが、うちは襖は板襖の割合がとても高い地域です。
つまり建具屋さんの作る襖ですね。

その板襖も、骨襖と同じように、中に薄い和紙で下貼り(袋貼)しないとクロスのような平面な
味気ない仕上りだったり、早い年数でベニヤのアクが表面に出てきたりします。

でも貼替えで古い襖を剥がしてみると9割りくらいは下貼りは省略されています。
スピードとコストが最重視される時代を反映していると思います。

何人かの知り合いの襖屋さん、表具屋さんがいますが、聞くとその人たちもほとんどの場合
下貼りはしないそうです。
襖やってる人なら分かるのですが、下貼りすると渕際の接着面がどうしても荒れるんですね…
凸凹に…
お客さんにこの凸凹は中に紙貼っているからどうしても跡が出るのです…」などと
言い訳のような説明するくらいなら、下貼りしないで施工しようというわけです。

でも私としては、下貼りした時のフワッとした優しい紙の風合いはどうしても出したい、
しかし、貼り跡は荒れないように仕上げたいという一心で試行錯誤の末、ついに満足のいく
方法を見つけました。




内装関係者としては画像のような斜めの明かりは神経がピリピリします。
この新鳥の子の白無地系の襖を下貼り有りで施工すると、このような斜めの明かり
におくと普通は渕際がかなり荒れて見えますが…



さらにアップ!




斜め明かりに置いても下貼りしてあるかどうかパッと見た感じ分からないぐらいのところ
まで完成しました。
 
何といっても、襖紙が直接本体に接着しいてるのが3mmですから荒れようがありません。
接着面、同業者驚きの驚異の3mmです。
はがれて来ないか? 同業者に良く聞かれますか、はがれない貼り方を、我流ですが見つけました。

マニュアル本の通りのやり方だとほぼはがれます。
我流パワーです。

この方法を見つけて4年程度ですが、更なる進化を目指します。




以上自慢話でした。




陰影

和室が格好よく見える理由の一つに陰影がもたらす雰囲気があります。

室内から外を逆光で見ると、モノクロのような感じで見えて、何か、日常で
ありながら非日常のような不思議な世界があると思います。

畳屋が、畳表を仕入れる際に艶のある品物を選ぶのには、そんな理由が関係しています。
艶やかな畳表は逆光でみると非常に品があるのですね。 

例えば…






新しく表替えの画像なので、畳表は青々としているのですが、畳の目の反射や障子の越しの
柔らかな光と相まって、色調がぐっと抑えられた印象に感じます。

今回使用の畳表の艶の出具合もなかなかです。
そんな和室の演出に大きく貢献していると思います。


                ■■■画像使用畳表  ブッチーの市松(平成諸目織)■■■
                    数年連続のイ草不作の中で、良い品物を作っている
                    生産者さんです。ここ最近は無理にイ草の丈を伸ば
                    そうとして化学肥料を効かせすぎたため色合いの
                    良くない艶の無い製品が多かった気がしますが、
                    ブッチーさんは基本は、イ草の力を信じ、無理に成長
                    を促さない栽培方法をしているそうです。市松模様の
                    出方は前年の方が綺麗に出てたものの、艶や強度は
                    前年を凌いでいると思います。
                    どんな年にも極上の製品を作れる数少ない畳表生産者
                    さんです。

2012年6月13日水曜日

仕入


青表。

七島草を裂いて手織りした琉球とよばれる畳表。
縁無し畳に使用される。

特徴は、非常に野性的な感じで、見た目はむしろムシロ…

昔は囲炉裏があるような農家の居間なんかに普通にしかれていた畳。

しかし、今となっては手織りだけあって非常に高価なのと、荒々しい仕上がりは
今の住宅には雰囲気が合わないという理由でめったに使用されなく
なりました。

今回、ある考えがあり、少しまとまった数量仕入れました。







中国四川産です。
国産は数年後の艶とか耐久性が良いとされていますが、
新品時のさらに荒々しい風合いは現代のクロス張りの住宅には合わせにくいといことで
比較的なめらかな中国物を使用することが多いです。

このムシロのような素材。
どう調理するか楽しみです。






2012年6月11日月曜日

壮観




直近の畳替え。

今やめずらしい純和風の三部屋続きの和室。

昔と生活が変り、冠婚葬祭は会館でするようになって続き間の和和室が少なくなりました。

今風の間仕切りの無いフローリングのリビングも開放感があるし、しゃれた感じが良いの
ですが、床の間があり、仏壇があり、縁側と押入れの付いた昔ながらの構造の和室は
やはり和みます。

襖を明けると24帖の大広間になり締めると小部屋として寝室としても使えます。

洋間全盛なので、普通の和室が逆に新鮮でカッコ良く感じつつあります。







3部屋丸ごと表替えすると、なかなか壮観な眺めです。
新しい畳表特有の甘い香りで家中が満たされてなかなか贅沢です。


洋間ではこの五感に訴える演出は不可能です。
外国人が和室や畳に憧れるのが分かります。


あと1ヶ月ちょっとで夏の季節ですが、
建具を全開にして風通し良くした和室で新しい畳の香りに満たされて
大の字になって昼寝なんて至福を味わうなんてどうでしょうか?


                      
                   ■■■画像使用畳表 「一本筋・職人魂 参番」■■■ 
                                    生産者豊本氏のこだわりの畳表使用です。
                     (詳細はカタログ請求、または見積り依頼ください)



2012年6月4日月曜日

蔵出

畳屋の命でもある畳表…

仕入れて直ぐ使わずに一定期間寝かせると、品質が安定し、色がさめ難く、カビも生え難くなり
強度が出ます。

そんな訳で、今年最初のほうに仕入れた畳表の初蔵出しの表替え。

じっくり画像見てください。











23年度収穫のイグサが原料の畳表です。昨年は不作だったそうですが、草質そのものは
非常に弾力があり、かなり好みです。モチモチツルツルしてます。長持ちしそうです。

畳表は農産物が原料なので、同じ生産者さんでも年によってかなり出来が違うことがありますが、
今日の施工で今年も自信を持ってお勧め出来る品質なことを確認でき良かったです。

うちのメインのこの商品、普通の畳表と少し異なることが画像から伝わるでしょうか?



名付けて…

                                                                                                  …です。




詳しくは、見積り時の現物で確認またはカタログにてご確認ください。
(カタログは当店エリア内の方限定で無料で差し上げています。
メールか電話でご請求ください。)




                                                                                                                                                                                 

2012年6月1日金曜日

神様

日和山の現場の仕事を終え、時間があったので久々に公園へ。

そこは石巻を一望できる場所。

































被災ゴミが5階建ての建物くらいの高さに積まれ、横穴の開いた建物が
立ち並んではいるものの、すっかり片付いた印象です。

どこからか、ドンドコドンドコと太鼓が反響する音が聞こえる。
誰かが何かを練習しいている?
和太鼓ではなくて、アフリカ系の感じです。

なんだか、ダメージを受けたこの地に野性的な太鼓は妙に合っているというか、
これから力強くやっていかなくてはいけないことを象徴しているようです。
何か不思議な気持ちになりました。



















日和山の頂上から鳥居が石巻市内を見据えています。
去年の地獄のような光景をこの高い場所からじっと見下ろしてた
神様はどんなお考えがあるのでしょうか?