和室が格好よく見える理由の一つに陰影がもたらす雰囲気があります。
室内から外を逆光で見ると、モノクロのような感じで見えて、何か、日常で
ありながら非日常のような不思議な世界があると思います。
畳屋が、畳表を仕入れる際に艶のある品物を選ぶのには、そんな理由が関係しています。
艶やかな畳表は逆光でみると非常に品があるのですね。
例えば…
新しく表替えの画像なので、畳表は青々としているのですが、畳の目の反射や障子の越しの
柔らかな光と相まって、色調がぐっと抑えられた印象に感じます。
今回使用の畳表の艶の出具合もなかなかです。
そんな和室の演出に大きく貢献していると思います。
■■■画像使用畳表 ブッチーの市松(平成諸目織)■■■
数年連続のイ草不作の中で、良い品物を作っている
生産者さんです。ここ最近は無理にイ草の丈を伸ば
そうとして化学肥料を効かせすぎたため色合いの
良くない艶の無い製品が多かった気がしますが、
ブッチーさんは基本は、イ草の力を信じ、無理に成長
を促さない栽培方法をしているそうです。市松模様の
出方は前年の方が綺麗に出てたものの、艶や強度は
前年を凌いでいると思います。
どんな年にも極上の製品を作れる数少ない畳表生産者
さんです。
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